指名:峰 宗太郎 先生

オススメの喘息の本

40代女性

気管支喘息の治療中です。

36歳の時、長引く咳がたびたび起きるようになり、近所のクリニックを受診しました。

診断はなかなか定まらず、咳喘息かな?風邪かな?気管支喘息かな?といいながら3年ほど通院していましたが、波を打って徐々に悪化。
点滴やプレドニン錠5mgを4錠/1日…という状態になったあたりで、思い切って転院しました。

転院してから1年半、順調に回復し、現在はかなり安定しています。

さて、36歳まで風邪にもインフルエンザにもほとんど罹らず、元気に過ごして来たことに加え、長い間、診断が定まらなかったこともあって「自分が気管支喘息の患者である」という実感が持てません。

そこで、そろそろ喘息という疾患についてしっかりと勉強をしたいのですが、本のチョイスを間違うとまずいことになるので、オススメの本を教えていただけないでしょうか?

回答済み

一般内科

御相談ありがとうございます。 喘息については呼吸器内科領域の疾患であり専門外になりますので、直接的にどのような知識把握や指導が望ましいかは存じ上げません。その上で、一般論からお話したいと思います。 診断がしっかり付いて治療をうけているとのことでとにかく治療を継続していただきたいと思います。その際に最も重要なことは、主治医との良好なコミュニケーションの継続と、信頼関係(ラポール)の形成であると思います。 そのように考えると、喘息についてより詳しく知りたいのであれば、まずは主治医に勉強をしてみたいと聞いてみるのがよいと考えます。お勧めの方法や資料があるかもしれません。場合によっては説明の時間を設けてくれたりセミナーなどを紹介してくれるかも知れません。 主治医に聞くのが良い方法であると思いますが、その上で、自分でも病気や医学について勉強したいと言うことであれば、まず一般論として一般書は「おすすめしません」。一般に広く患者にもわかるように解説している本もないわけではありませんが、良心的とは言えない本が相当混じり込んでおり、それらの選択は困難だからです。 では書籍は手に入らないのか、といえば、そうではなく、実はお勧めの方法があります。それは、医学生・看護師・医師などが読むような教科書を読む、そして標準治療などがまとまっているガイドラインを読むということです。 とっかかりとしては難しいことも多いと思いますが、下手にかみ砕きすぎたり、不正確な情報を含んだ資料にあたるよりはずっとよいと思います。 そのような観点から勧められる本を数冊あげます。 ・病気がみえる vol.4 呼吸器  https://amzn.to/3txgt1V ・改題改訂 喘息バイブル https://amzn.to/3l73XlW ・喘息治療薬の考え方,使い方 ver.2 https://amzn.to/38XoTq3 ・喘息診療実践ガイドライン2021 https://amzn.to/3tuwt4S 実際には知識をつけるときには大変な「ギャップ」に苦しむことになります。つまり専門的内容は、なかなか簡単にかみ砕けませんので、簡単には学べず、簡単にしようとすると、不正確なものや「ウソ」が入りがちであり勉強しにくいということです。 勉強したいのであれば、ある程度覚悟と時間を持ってしっかりこういったものを読まれるのが良いと思います。そこまで達しない場合には、やはり「半端」にすることによる弊害を防ぐためにも主治医経由での知識を求めるアプローチがよいかと思います。 近年は各学会などが積極的に情報発信もしていますので、それらも参考にされるとよいことが多いと思います。ただし、web 情報は公的なものや学術団体からのものであっても不正確な場合がありますので、比較検討して学ぶことが重要です。 下記のサイトは役に立つと思います。 ・環境再生保全機構https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/case/first.html ・日本呼吸器学会 https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=15 ・日本喘息学会 https://jasweb.or.jp/ ・日本アレルギー学会 https://www.jsaweb.jp/ お大事になさってください。

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2021年09月11日 06時52分


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