気管支喘息を小児喘息で終わらせたい

10歳未満男性

7歳男児ですが、乳児期の湿疹以降、アレルギーマーチを歩んで2歳で喘息と診断されました。
アレルギーの家系です。

風邪の後に咳が長引く、運動の後に咳き込む等の症状があり、モンテルカストを毎日就寝前に服薬中です。

寝具の掃除など十分にできていなくて申し訳なく思っていますが、そうした対策を行った場合、喘息を小児期で終わらせることができるのでしょうか?
それとも、青年期は大丈夫でも、年老いて体力がなくなったらまた再燃してしまうのでしょうか?

回答済み

小児科

こんにちは。ご相談いただきありがとうございます。

「7歳男児が乳児期の湿疹以降、アレルギーマーチを歩んで2歳で喘息と診断され、現在も毎日モンテルカストを服用している。掃除などが不十分な状況かもしれなが、そうした対策によって喘息を小児期で終わらせることはできるのか。成人になって再燃してしまうこともあるのか。」というご相談ですね。


乳児期からアレルギー疾患に悩まれている状況ということですね。ある程度の年齢になってくると大人になって大丈夫なのかなどご不安ですよね。


今は他のアレルギー疾患、例えばアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などではあまり困られてはいない状況でしょうか?アレルギー疾患はそれぞれ別物ではありつつも関連し合っていることが多いので、アレルギー疾患全体を治療していくことはとても大切です。他の病態でも悩まれている場合は、あらためて担当医師とご相談ください。


環境整備をしっかり行うことで喘息は治りやすくなるか、成人期に移行しにくくなるかというのはとても気になるところかと思いますが、明確な答えが難しいことでもあります。


環境整備はとても大切なのですが、基本的には現在の喘息症状をコントロールために大切なことで、成人期への移行を防ぐために行うものではないとお考えいただくのが無難なところかなと思います。

小児期に発症するいわゆる小児喘息はいくつかパターンもありますが、多くは青年期までに呼吸機能の成長などから一時的に改善してきます。ただ、成人になって再燃するパターンも少なからずあり、さらに小児期の管理がうまくいっていない場合は一度も改善せずにそのまま大人になっても症状が残ってしまうこともあります。


悩ましいことではありますが、成人期への移行を防ぐために最も大切なことは、小児期であってもその時その時に必要な治療をしっかり行って、喘息で困らない状態まで改善させるということです。また、併存するアレルギー疾患がある場合には、そちらの管理も十分に行っていくことも同じくらい大切です。


現在はモンテルカストを服用していても、まだ咳で困ることがそれなりにあるようでしたら、やはり環境整備の強化はとても大切なことだと思います。また、咳き込みで困る頻度によっては、吸入ステロイド薬の使用など治療のステップアップも選択肢の一つです。

その時その時に十分な治療を行って、全く喘息で困らない状況というのをぜひ意識していただければと思います。


なお、喘息のコントロール上はダニのアレルギーはとても重要なことは間違いありません。そのため、ダニによるアレルギー性鼻炎(通年性アレルギー性鼻炎)がある場合には、ダニの舌下免疫療法などは場合によっては喘息の予後改善にもつながる可能性が期待されておりますので、そちらもご検討いただくことをお勧めします。


少しわかりにくいお答えになってしまったかもしれませんが、回答としては上記となります。ご参考になりましたら幸いです。

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2024年07月01日 13時47分


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