相談詳細

指名:高橋怜奈/産婦人科医YouTuber 先生

ジエノゲスト錠0.5mgモチダの服用について

30代女性

ジエノゲスト錠0.5mgの長期の服用について質問させてください。 PMSの緩和のために先日婦人科を受診しました。漢方を以前試したことがありますが改善が見られなかったと伝えたところ、上記のジエノゲスト錠を処方されました。偏頭痛持ちであるのでピルはお勧めしないとのことでした。 帰宅後、ネットにてジエノゲスト錠の服用が骨密度を下げる可能性があると見かけて長期服用してもよいのか不安になっています。副作用として骨粗鬆症の原因になることはあるのでしょうか? またその他にも長期服用する際に注意する点はありますか? 次回生理開始から服用を開始するのですが、もし自分に合う様であれば飲み続けたいと考えています。ご回答よろしくお願いします。

回答済み

産婦人科

ご質問ありがとうございます。 月経困難症があり、かつ片頭痛がある方の場合(閃輝暗点のような前兆のある方は特に)ピルはリスクとなるため、ジエノゲストなどの黄体ホルモン製剤を選択する事が多いです。 ジエノゲストには1mgと0.5mgの製剤があり、量の違いにより適応が異なります。ジエノゲスト1mgの適応は子宮内膜症(先発品であるディナゲスト1mgは子宮腺筋症に伴う疼痛の改善も適応)、ジエノゲスト0.5mgの適応は月経困難症です。ジエノゲストを服用すると子宮内膜が薄くなるため出血が少なくなり、月経困難症の改善効果が期待できます。また排卵を抑制するためで、適応ではありませんがPMSやPMDDも副効用的に改善する方が多いです。 骨への影響に関してですが、ジエノゲスト0.5mgは内因性(患者さんご自身の体で分泌される)のエストロゲンを下げないとされており長期間の服用でも骨への影響はほとんどないだろうという事が最近の研究で分かっています。 一方で、ジエノゲスト1mgに関しては、『12歳~18歳を対象とした海外臨床試験において、ジエノゲスト1mgを1日2回、52週間投与した後の骨密度変化率は-1.2%であった』という結果がでており、年単位など長期間服用する際には定期的に骨塩量検査を実施するなどしましょうと添付文書には書かれています。 それでも、子宮筋腫などの手術前に施行する偽閉経療法と比較すると骨密度の変化はわずかなものといえます。 ところで、日本人女性を対象とした研究では 12~18歳の初経後女性を体重で分けて骨密度を分析したところ、初経後の骨密度は適切な体重を維持することが重要であると考察されました。また、骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン(2015年版)において、『若年期の高い骨密度獲得により、後年に骨密度 の低下があっても骨粗鬆症の発症や骨折閾値への到達を遅らせることが可能である』との記載があります。 骨密度が最大になるのは20歳で、現在ご質問者は30代でいらっしゃり、既に最大骨密度は獲得しており、また服用しているのが0.5mgである事を総合すると、服用している事による骨粗鬆症リスクは考えなくてよいでしょう。 実際、ジエノゲスト0.5mgはピルと比べても骨への影響が少ないだろうと考えられているため10代前半の思春期女性への処方も積極的に行われている薬剤です。 ですからあまり心配なされないで大丈夫です。 骨以外の影響に関しては、子宮筋腫がある方やうつなどの既往がある方は、禁忌ではありませんが要注意となっておりますので、器質的疾患がある場合は定期的な診察と、症状がある場合は適宜、主治医と相談していただけたらと思います。 服用により、月経困難症やPMSが改善する事をお祈りしております。 長くなってしまいましたが、以上ご参考になれば幸いです。また何かご不安な事がございましたら、いつでもご相談ください。

とてもわかりやすいご説明ありがとうございました。

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2023年01月17日 10時35分


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