相談詳細

指名:おとらりんたろう, MD, PhD 先生

半年以上続く夜間の喉の不調

30代女性

昨年の8月ごろから喉の不調が続いています。

当時妊娠中で、上の子供からよく風邪をもらっていたのでその時も風邪かと思っていたのですが、しばらく経っても夜間の痰と咳が治らず現在までほぼ毎日症状が出ています。

その時々によって少し程度の違いがあるのですが、以下のような症状が出ます。

・喉の痒み
・呼吸する時に喉からゼーゼー、ゴロゴロのような音がする
・痰がらみの咳が出る
・痰は透明なものが多いが、症状がひどい時は黄色い痰が出ていた
・鼻水はあまり出ない(今は花粉症のため出でます)
・痰を出すと楽になるが、再度喉の痒みから痰がらみが発生する場合がある

基本は夜(21時〜)ですが、時々日中になることもあります。

小児喘息の既往歴はありません。
関係あるかは分かりませんが、症状が始まる1ヶ月前にコロナに感染しています。

呼吸器内科に何度かかかって色々な漢方や妊娠中でも飲める薬を試したのですが、なかなか改善しませんでした。
別の耳鼻科にかかり吸入薬を処方された時は若干改善したような気がしましたが、薬がなくなるとやはり痰や咳が出てしまいました。
産後の12月に再度耳鼻科にかかった時に、特に説明もなく抗生物質(ジスロマック錠)が処方されて一応すべて飲み切りましたがやはり症状は改善しませんでした。

何度病院にかかっても改善しないので、子育て中で外出しづらいということもあり通院を辞め今に至ります。

質問なのですが、

①これは気管支喘息なのでしょうか?それとも別の病気でしょうか?
②再度通院するとしたら、呼吸器内科と耳鼻科どちらが良いでしょうか?
③病院にかかる時になんと言ったら症状が伝わるでしょうか?

よろしくお願い致します。

ご質問いただきありがとうございます。昨年8月頃から、妊娠、出産後から夜間の痰と咳がなかなか治らないということですね。治療も様々試されているようで、かなりお困りのことと思います。結論として、通院する医療機関を決め、しっかり診断がついて治るまでは同じ医師の元に通院が必要のように思います。


まず、症状や経過を詳細に記入いただきありがとうございます。相談者様の咳はどちらかというと痰が交じるタイプの咳で、医学的に「湿性咳嗽」と呼びます。気管支喘息は完全に否定できるものではありませんが、湿性咳嗽の場合は気管支喘息の可能性は少し下がるでしょう。

通常、まずは診断のために最初に聴診、胸部レントゲン検査を行います。ここで診断できる疾患は、例えば気管支拡張症、肺結核、心不全、肺腫瘍などが挙げられます。相談者様はここまではすでに行われているでしょうか。これでも診断がつかないようであると、遷延性・慢性咳嗽という診断となり、お話を聞いて治療をしながら一つ一つ診断をつけていことになります。

可能性のある疾患として咳喘息、アトピー咳嗽、逆流性食道炎、副鼻腔気管支症候群などが挙がります。実はすでに逆流性食道炎以外の治療は試されているようですが、効いたかどうかの判定・評価も一定の基準があります。評価を同一の医療機関で行わないと診断することが難しくなってきますので、同じ医師の元への通院を推奨いたします。


通院先ですが、基本的には呼吸器内科がよいと考えます。耳鼻咽喉科に通院する場合は、通常副鼻腔炎から後鼻漏を起こし、これによって咳が出ていることを治療することを念頭に置くようになります。気管や咳についての診断はやはり呼吸器内科医が得意とするところですので、こちらに受診していただいたほうがよろしいでしょう。

ただし、相談者様のような長く続く症状の場合、診療科よりも医師との相性が重要です。これまでの経過を理解してくれる、相性のよい主治医であれば科目にこだわらなくてもよいでしょう。


病院にかかる場合ですが、今回こちらに記入していただいたような情報は、全て診断のために必要な情報になります。そこで、これまでの症状・経過とできればどのような治療をして、結果どうだったかを時系列で紙にまとめて持っていくのはいかがでしょうか。言いたいことを言い漏らすこともないですし、医師にとっても重要な情報となります。


以上回答させていただきます。早く治ることをお祈り申し上げております。またわからない事があればいつでもご相談下さい。

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2023年03月06日 07時53分


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耳鼻咽喉科専門医•指導医の音良林太郎@耳鼻咽喉科です。みみ、はな、のどの病気や、首の腫瘍など、気になることはなんでもご相談下さい。専門は耳科、聴覚ですが、めまい、鼻、頭頸部腫瘍、甲状腺なども扱います。
なるべく丁寧に、かつ医学的な根拠とともに解説することをモットーとしています。どうぞお気軽にご相談ください!

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