相談詳細
指名:おとらりんたろう, MD, PhD 先生
半年以上続く夜間の喉の不調
30代女性
ご質問いただきありがとうございます。昨年8月頃から、妊娠、出産後から夜間の痰と咳がなかなか治らないということですね。治療も様々試されているようで、かなりお困りのことと思います。結論として、通院する医療機関を決め、しっかり診断がついて治るまでは同じ医師の元に通院が必要のように思います。
まず、症状や経過を詳細に記入いただきありがとうございます。相談者様の咳はどちらかというと痰が交じるタイプの咳で、医学的に「湿性咳嗽」と呼びます。気管支喘息は完全に否定できるものではありませんが、湿性咳嗽の場合は気管支喘息の可能性は少し下がるでしょう。
通常、まずは診断のために最初に聴診、胸部レントゲン検査を行います。ここで診断できる疾患は、例えば気管支拡張症、肺結核、心不全、肺腫瘍などが挙げられます。相談者様はここまではすでに行われているでしょうか。これでも診断がつかないようであると、遷延性・慢性咳嗽という診断となり、お話を聞いて治療をしながら一つ一つ診断をつけていことになります。
可能性のある疾患として咳喘息、アトピー咳嗽、逆流性食道炎、副鼻腔気管支症候群などが挙がります。実はすでに逆流性食道炎以外の治療は試されているようですが、効いたかどうかの判定・評価も一定の基準があります。評価を同一の医療機関で行わないと診断することが難しくなってきますので、同じ医師の元への通院を推奨いたします。
通院先ですが、基本的には呼吸器内科がよいと考えます。耳鼻咽喉科に通院する場合は、通常副鼻腔炎から後鼻漏を起こし、これによって咳が出ていることを治療することを念頭に置くようになります。気管や咳についての診断はやはり呼吸器内科医が得意とするところですので、こちらに受診していただいたほうがよろしいでしょう。
ただし、相談者様のような長く続く症状の場合、診療科よりも医師との相性が重要です。これまでの経過を理解してくれる、相性のよい主治医であれば科目にこだわらなくてもよいでしょう。
病院にかかる場合ですが、今回こちらに記入していただいたような情報は、全て診断のために必要な情報になります。そこで、これまでの症状・経過とできればどのような治療をして、結果どうだったかを時系列で紙にまとめて持っていくのはいかがでしょうか。言いたいことを言い漏らすこともないですし、医師にとっても重要な情報となります。
以上回答させていただきます。早く治ることをお祈り申し上げております。またわからない事があればいつでもご相談下さい。
2023年03月06日 07時53分
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