生理期間中の脳貧血

30代女性

生理期間にこの1年で2回、脳貧血を起こしました。
1回目は、生理1日目です。結婚に伴い、家電を揃えるため家電量販店を約半日、休憩なしで回った後に、頭に血がのぼっていない感じがし、手足が冷え苦しくなりました。30分くらい座っていたら落ち着きました。2回目は、生理4日目で、仕事の納期におわれ頭をフル回転でパソコンのデスクワークをしていて、トイレ休憩から戻ってきたら、めまいをおこし、ソファーで30分ほど横になっていたら、落ち着きました。一年のうちに2回も生理中に体調を崩したので、婦人科に行ったところ、自律神経の乱れの脳貧血で、当帰芍薬散料を処方され半年ほど、飲んでいます。※血液検査して異常無し。先日も、急に寒くなり手足が冷たくなり、脳貧血までではいかないのですが、めまい(歩いていて頭がくらくらする)がしました。この症状が出ない対策法などあるのでしょうか?この一年、結婚して幸せですが環境の変化でストレスもあります。ストレスがなくなったら、改善されるのでしょうか?今まで、生理痛はありましたが、貧血をおこすことはなかったので、このような症状が続き、不安です。

回答済み

産婦人科

ご質問及び詳細な状況をお伝え頂き、ありがとうございます。

血液検査では異常がないとの事ですので、"脳貧血"は実際の貧血で生じる症状ではなく、起立性低血圧や起立性調整障害と言われる症状かと思います。

基本的には内科でも診察を受ける事をお勧めします。

ただ、生理期間中だけであればホルモンの影響も考えられますので、妊活中でなければ低用量ピルなどを使用して症状の変化を確認するという手もあります。

いずれにせよ、"脳貧血"の症状に関しては、まずは内科での相談が良いかと思います。

この回答で、少しでもお力になれれば幸いです。

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2023年04月04日 09時45分


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産婦人科医として10年間以上の勤務歴があります。
これまでの勤務先では生理・避妊などの女性特有のお悩みや性感染症などのご相談や治療を行ってきましたが、特に子宮頸がん治療にも専従していました。
現在は子宮頸がん検診やオンラインでの低用量ピルなどの処方、HPVワクチンの説明を行っています。
「自分が女性だったらどんな医療相談が望ましいか」
を常に意識していますので、ご遠慮なくご相談ください。


ご質問ありがとうございます。

血液検査では異常がないが、生理中に脳貧血を起こして心配というご相談ですね。

たぬきち先生が既にご回答されていますように、詳しくは内科的な精査をしないと診断できませんが、ご質問者様のエピソードから予測される病態と、対処法について少しアドバイスできればと思います。


実はご質問者様と同じような症状の方は、よく産婦人科に相談に来られます。もちろん過多月経がある方は血液検査上、ヘモグロビンという血の濃さの数値が低く出て貧血と診断されるのですが、血液検査で異常がでないのにも関わらず貧血の症状が出る方はとても多いのです。

ただ、医学的にはそのような場合は貧血とは区別しています。

たとえばずっと寝ていたのに急に立ち上がった時、トイレでいきんだ時、採血や注射をされた後に急に目の前が真っ暗になって倒れてしまったり、そこまで行かなくてもふらついてしまう方がいます。小学校の校長先生の長い話の時にバタッと急に倒れる子を見たことがないでしょうか?

私も子供の時、ワクチン接種後に倒れたり、研修医の時に手術中に倒れかけたりした事があります。

詳しくは循環器内科の先生が詳しい分野ですが、ご質問者様の場合は、血液の濃さではなく、血圧が影響しているのではないかと考えます。


おそらく、生理中、仰っている脳貧血を起こしている時に血圧を測ると、低い数値が出ているのではと思います。

睡眠不足やストレスなどでもこのような症状は起こりやすくなります。また生理前から生理中にかけて、ホルモンの変動により元々起こしなかった性質のものが悪化してしまうことはよくあります。たとえば喘息とか頭痛とかも、生理前や生理中に悪化する場合があります。


対処法としては、生理の時に症状があってお辛い場合、いますぐ妊娠希望でない場合はピルなどで生理の回数を減らしたり止めたりすると症状の改善が見込めます。生理痛もあるようなので、お勧めします。


また、睡眠不足の場合はそれも症状の原因になるため、しっかり睡眠をとって栄養を摂る事が大切です。糖質制限や厳しいダイエットなどをしているとエネルギーが出ずにふらつきの原因になる事もあります。特に朝食をしっかり摂る、水分をしっかり摂ることが大事です。

また、着圧ソックスを履くと脚の血液の滞りが改善して、ふらつきや起立性低血圧の症状が良くなることがあります。私も長い立ち仕事の時やオペの時は着圧ソックスを着用します。

同じような理論で、下半身の筋力をつける事もお勧めします。ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれていて、ポンプ機能で足の血液を心臓に戻しやすくしてくれます。ふくらはぎの筋力が低下しているとこの機能も弱くなってしまい、ふらつきの原因になり得ます。

スクワットをしたり、階段を使う、ウォーキングもおすすめです。


簡単な対策をお話ししましたが、血圧が原因で改善のない場合は、血圧を高くする薬を検討します。


循環器内科、というところが特に血圧や血管に詳しいので、症状が続くようであれば専門医の受診をご検討ください。もちろん近くに専門医がいない場合は一般の内科でいいでしょう。


以上ご参考になれば幸いです。

また何かご不安な事がありましたらいつでもご相談くださいね。



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2023年04月04日 10時19分


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YouTuber、産婦人科専門医、指導医、がん治療認定医、性教育認定講師です。生理、更年期、癌、セックス、婦人科形成手術、なんでもご相談ください。
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