蚊取り線香等について

10歳未満男性

市販されている蚊取り線香、液体電子蚊取り等の使用についてです。メーカーサイト等では乳幼児が居ても問題ないように書かれていますが、医療者側からの見解はどうなのでしょうか？窓を開ける季節になり、蚊等も増えてくる時期なので使用したいのですが、乳幼児が居る為何か影響あると…と思い不安です。お忙しい中お手数ですが回答頂けると有難いです。

回答済み

小児科

こどアレ＠小児科医｜アレルギー専門医先生

ご指名でのご相談ありがとうございます。蚊取り線香について、「市販されている蚊取り線香、液体電子蚊取りはメーカーサイトでは乳幼児が居ても問題ないように書かれているがどうか？」というご質問でした。

市販されている蚊取り線香、液体電子蚊取りの殆どは「ピレスロイド系」の殺虫成分を使用しております。「ピレスロイド系」の殺虫剤については、「JCPA農薬工業会のQ&A」がわかりやすかったので提示しますが、「殺虫剤は虫を殺すものですから、同じ動物であるヒトにも危険はないのですか」という質問の回答で、「除虫菊の殺虫成分ピレトリンに起源を持っている合成ピレスロイド剤は、ヒトや家畜への毒性が比較的弱く、反対に多くの害虫への効果が高い特徴があります。これは哺乳類では、殺虫成分が神経系に到達するまでの過程で速やかに代謝・分解を受けて解毒されるためです。また、ピレスロイドは低温で効果が高く、哺乳動物（恒温動物）より昆虫（変温動物）の方で効果が強く現れるのも選択性発現の一因といわれています」と書かれておりました。一般的には、「ピレスロイド系」の殺虫剤自体は問題無さそうかと思われます。ピレスロイド系の殺虫成分を使用しており、体内の酵素によりすみやかに代謝分解されるのでなめた程度であれば問題ありません。「キンチョー」の液体電子蚊取りのQ&Aには（https://www.kincho.co.jp/seihin/qa/qa_liquid.html）、子どもが舐めてしまっても「ピレスロイド系の殺虫成分を使用しており、体内の酵素によりすみやかに代謝分解されるのでなめた程度であれば問題ありません」とまで書かれております。

また、仰る通り、メーカーのサイトでは「ご使用いただけます」と書かれております。ただ、蚊取り線香に関しては、「アース」のサイトでは（https://www.earth.jp/support/faq/fly-mosquito/aa4010/index.html）、「ただし、妊婦・乳幼児に限らず、閉めきった部屋や狭い部屋で使用する場合は、ときどき換気をしてください」と書かれておりますし、「キンチョー」のサイトでは（https://www.kincho.co.jp/seihin/qa/qa_uzumaki.html）、「換気の良い所で風上においてご使用下さい」と書かれており、「煙の充満」には注意すべきかと思います。

以上、ご参考になれば幸いです。