指名:Dr.ニコ(小児歯科) 先生

乳児の砂糖摂取について

10歳未満女性

いつもためになる発信をありがとうございます。
乳幼児期の砂糖の摂取について相談させてください。

生後10か月の子どもがおります。まだ歯は1本も生えていません。
食物アレルギーがあり、アレルギー専門医の指導のもと食べすすめているところで、今後加工食品も取り入れていく方針となりました。病院からいただいた加工食品一覧の中で、10か月の子どもに与えられそうなものは赤ちゃん用のクッキーやボーロでした。
今まで食べさせたことのないほど砂糖の入っている食品を与えることが心配です。

子どもの虫歯を予防するために、砂糖を摂取しない・砂糖の味を覚えさせないことが大切とのことで、砂糖を含む食品は極力与えたくないのですが、アレルギーが治る(食べられるようになる)ことは虫歯を防ぐことと同じように必要なことだと考えています。

また、保育園では毎日のように砂糖を含むおやつを与えられていて、悩ましく思っています。砂糖を含むおやつは赤ちゃん用せんべいが多いのですが、缶詰の果物まで提供されることがあり驚きました。
(こちらについては極論転園させれば解決ではあるのですが、それは難しそうです...)

歯の生えていない今の段階でできる虫歯対策や、歯が生えてから避けられない砂糖摂取に対して虫歯リスクを最小限に抑える方法など、もしありましたら教えていただきたいです。

よろしくお願い致します。

回答済み

歯科

ご質問ありがとうございます。10ヶ月の食物アレルギーのお子さん、歯が生えていない今からできるむし歯予防対策、自宅での食物アレルギーへの対応や保育園で提供される間食へのむし歯予防のご質問ですね。


小さなお子さんの食物アレルギーへのご家庭での対応、ご苦労されることと思います。質問者さんのおっしゃる通り、お子さんの健康を考える上でむし歯予防も大切ですが、アレルギーを改善していくこともとても大切なことです。



質問者さんのおっしゃる通り、低年齢からむし歯のリスクが高い、いわゆるジュースなどの甘い飲み物や、チョコやグミなど甘いおやつを控えるというのも大切な観点です。


実際には私たちの情報発信の不足でもありますが、保育園のおやつも様々で、中には上記のようなおやつを提供している保育園もあるかもしれません。


保育園での間食の全容がわからないのでどこまでむし歯のリスクが高いかははっきりと申し上げることはできませんが、もし質問者さんがご心配なようでしたら、保育園に通園する日はご自宅ではむし歯のリスクの高い飲食物の摂取は控えて頂けるのが理想です。

ここでご家庭でのアレルギー対応で、むし歯リスクの高い糖分を含んだ加工食品を用いる場合、その摂取頻度が保育園のお休みの日に与える、という頻度で問題なければ(お仕事のお休みを考えると週2回ほどでしょうか)そのようにコントロールしていただけると良いのではないのでしょうか。もしその頻度ではアレルギー対応として足りないようでしたら、前述した通り、アレルギーの改善も健康に大切な要素となりますので、ますばそちらを優先して主治医の先生にご提案された頻度で摂取していく必要があると考えます。アレルギー対応への摂取頻度に関しては、アレルギーの主治医の先生とご相談頂けければと思います。



むし歯予防として、低年齢からの糖分摂取頻度のコントロールは重要です。しかし実際問題、砂糖の入ってるものを全て避けるというのは現実的ではありません。私も子どもにむし歯の原因となる糖分を含んだおやつを絶対にあげないというのは正直難しいです。


大切なのはむし歯予防に対する意識であると考えます。

質問者さんのようにしっかりとむし歯予防を正しい知識で理解されているのであれば、上記のような生活習慣でむし歯になってしまうリスクは低いのではないかと考えます。歯が生えてきたら糖分摂取の頻度に加えて、フッ化物配合の歯磨き剤を適切に使った歯磨き習慣の確立を行なって頂ければ、お子さんのお口の健康を維持できると思います。


歯が生える前からできるむし歯予防対策としては、直接的な効果はないかもしれませんが,今のうちからお顔周りやお口の中を保護者の指で触ってあげることで歯磨きに慣れるための準備運動をしてあげると良いかと思います。お口のケアというよりもお子さんとのコミュニケーションの一環として、取り組んでみてください。


参考になりましたでしょうか?お子さんの食物アレルギーが改善され,お口の健康が保たれますよう遠くから応援しております。


以下、小児科アレルギー専門医でいらっしゃるこどアレ先生から補足のコメントを頂いておりますので追記致します。またこの補足を受けまして上記内容を一部編集致しました。


食物アレルギーの治療において、おそらく親御さんの負担の軽減のために加工食品を提案されたようですが、加工食品でないといけないという理由はありませんので、虫歯がご心配な旨を主治医の先生に申告して、現物の食材としてどうやって食べ進めていくか(もしくは維持するか)、具体的にご指導頂くと良いかと思います。場合によっては、0.1〜0.5g単位のスケールを準備する必要もあるかも知れませんがおおよそ可能かと思います。


もちろん、園のおやつの対応が困難で、日々お菓子を食べる、アレルゲンの摂取頻度は少なく指導されているということなら、ニコ先生のアドバイス通りで、主治医の先生に摂取についてご相談されなくても良いのかも知れません

お忙しいところ、ご回答いただきありがとうございました。ご提案いただいた方法で加工品を取り入れつつ、主治医とも相談してみます。正しい知識を持ち、虫歯予防に努めたいと思います。ありがとうございました。

9

2023年06月10日 23時00分
編集済み


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