新生児のチアノーゼと皮膚がまだらになる症状について

10歳未満男性

カメラ

※添付画像は投稿者ご本人と医師のみ参照可能です

ツイキュアの先生方の丁寧なご回答いつも勉強させていただいております。
もうすぐ生後一ヶ月になる新生児のことで相談です。

産まれた直後から、肌が何となくうっすら網の目模様というか紫色にまだらです。キリンの模様にも似てます。

沐浴のためにお湯に浸ったり、泣いて身体が熱くなると、まだら模様が濃くなります。(参考に写真を添付しております)
沐浴時泣いてしまうこともあるので、泣いて呼吸が乱れることも関係あるかもしれません。
室温より寒い環境に身を置いたことはないので寒いとどう変化するかはわかりません。

まだらが濃くなってる時、看護士さんがその場にいたので聞いてみたら「それはチアノーゼですね。まだ小さいから…」とさらっと言われました。

子どもは現在すごく元気ですが、低出生体重児でした。

症状の特徴と質問を記載させていただきます。

特徴
・顔を除く全身(胴体・腕・脚)にまだら模様が確認できます 。右半身だけとか左半身だけとかではないです。とくに脚が目立ちます。

・皮膚の凹凸やその他蒙古斑や血管腫は見受けられません。

・手足は触ると大体いつもひんやりしてます。(とくに手のひらや足先)

質問①
チアノーゼについてネットで検索しても、いまいち理解が難しかったため、簡単にご解説いただけると幸いです。とくに治療が必要なのかなど気になっています。

質問②
低出生体重児だったことは症状と関連がありますか?

質問③
一般的にいつ頃チアノーゼやまだら模様は治まるのでしょうか?

質問④
ネットで「赤ちゃん 皮膚 まだら」など検索していたら、網状皮斑や先天性毛細血管拡張症性大理石様皮斑など難しい病気がヒットしました。
上記の症状からその可能性はありますか?

近々小児科の先生にも見せて相談する予定ですが、客観的なご意見も伺いたいため、よろしくお願いいたします。

回答済み

小児科,皮膚科

こんにちは。ご相談いただき、ありがとうございます。

新生児のお子さんのお肌に見られる紫色調でまだらな模様に関するご相談ですね。

お子さんの皮膚の様子は日々気になるところかと思います。


ご提示いただいたお写真からは、たしかに網状皮斑や大理石様皮斑などを考慮しますが、病的なものと判断するか生理的なもの(誰にでも起こり得るもの)と考えるかは、実際に全身の様子を観察しなければなんとも言えないのが正直なところです。一般的な頻度からすると生理的なものが多いですが、病的ではないとこのお写真で判断することは困難です。

そのため、基本的にはやはり小児科もしくは皮膚科の先生に実際に診察していただいて、ご相談いただければと思います。皮膚の様子に時間帯や環境の温度による変化があるようでしたら、何枚か写真を撮影しておいていただくとより参考にしやすいと思います。


上記を前提とした上で、ご質問へ回答させていただきます。


① チアノーゼとは何か

→ チアノーゼは基本的には体の中の酸素が足りなくなってしまい、体の色が青黒くなってくることを示します。生まれた直後の赤ちゃんや泣きすぎたときにときどき顔色・唇が青黒い感じを見たことがあれば、そういった状況のことです。先天性の心臓病などを持っているお子さんではしばしばチアノーゼは病的にみられます。

 ただ、酸素に問題はなくても、見た目上はチアノーゼに見える場面もよくあります。例えば寒い日にプールに入ると唇が真っ青になってしまう方を見たことがあるかと思いますが、これもチアノーゼ(専門的には末梢性チアノーゼといいます)の範疇です。このパターンでは酸素が下がっているというより、寒さによって末梢の循環が悪くなり、青黒く見えるようになります。赤ちゃんは、体が冷えやすいので、このパターンのチアノーゼはよくあります。

 治療が必要かどうかは、こちらも病的なものかどうかという認識が大切です。一概に〇〇だから必ず治療が必要などとは言えないため、状況に応じてチアノーゼが続く場合には、何か問題がないか病院で相談が必要です。もちろん、元気のなさがあるチアノーゼはすぐに医療機関でご相談いただく必要があります。


 さらに詳しく知りたいということがありましたら、日本小児循環器学会の解説がわかりやすいかと思います(https://www.heart-manabu.jp/cyanosis)。


② 低出生体重児との関係は

→ 低出生体重児の方は体温を保つエネルギーが不足していることなどの理由から網状皮斑のようなものは出やすいことが知られています。生理的なものの場合は少し関係している可能性はありますが、先天的なご病気だった場合は確率の問題となり、低出生との関係性は高くはないと思います。


③ 一般的にいつ頃にまだら模様は落ち着いてくるのか

→ 新生児期に多い網状の皮斑は、体重や環境によって体温が一定に保てるようになってくると減ってくるため、数日から数週間で軽減してくることが多いです。ただ、環境温やお子さんの状況によって幅はあります。先天性毛細血管拡張症性大理石様皮斑などでは、もっと長い期間続くことが多いとされていますが、こちらが本当に疑われる場合には、担当の医師に改めてご確認いただければと思います。


④ 網状皮斑や先天性毛細血管拡張症性大理石様皮斑は疑わしいのか

→ お写真でこれらを判断することは、私には難しいです。一部一部の様子に関しては、生理的なものも病的なものも見た目は同じような感じになります。やはり実際に小児科や皮膚科の先生に全身を観察してもらい、ご相談いただければと思います。


ご相談への回答としては上記となります。ご参考になりましたら幸いです。

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2023年06月11日 10時26分


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小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

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