粉瘤の判断基準と見立てについて

10歳未満男性

いつもお世話になっております。
3歳男児が8月頭頃より、こめかみ部分に赤いおできのようなものができました。その後改善が見られなかったため、小児科を受診したところ、「虫刺されによる化膿」とのことで抗生物質とステロイドの塗り薬を処方されました。数日間塗布したところ赤みと腫れはおさまったのですが、9月の現在に至るまで触ると芯がある状態です。
押すと少し痛みがあるとのことで、先日皮膚科を受診したところ、粉瘤の可能性もあり、数ヶ月様子を見て必要であれば除去手術を行う選択肢もあると言われました。

つきましてはお手数をおかけしますが、
・そもそも粉瘤とは何か?
・粉瘤と判断する根拠は?
・手術の場合、麻酔を使うということで、本当に除去が必要なのか?
についてご意見をお聞き致したく存じます。
どうぞよろしくお願いいたします。

こんにちは。ご相談いただき、ありがとうございます。

回答が遅くなってしまい、申し訳ありません。

「3歳のお子さんのこめかみにおできができ、虫さされが化膿したかなということで抗菌薬とステロイドを使用して良くなったものの、まだ芯のようなものが残っている。皮膚科で粉瘤かもしれないといわれたが、粉瘤とはどういうものなのか、手術は必要なのか、どう考えるか教えてほしい」というご相談ですね。


手術が必要かもしれないと言われると、ご不安になりますよね。あまり聞き慣れない病名だと、なおさら気になってしまうお気持ちはよくわかります。

私は小児科医ですので、粉瘤を疑った場合には皮膚科か形成外科の先生に相談させていただいているため、専門ではありませんが、私にわかる範囲でお答えさせていただきます。


① そもそも粉瘤とは何か

粉瘤は体のどこにでもできることのある、良性の皮下腫瘍の一つです。俗に「脂肪のかたまり」などを言われることもありますが、実際には脂肪ではなく、毛穴の一部が袋のようになってしまい、そこにアカや皮脂が溜まっている状態です。

原因ははっきりとわかっておらず、清潔・不潔などにも関係はないとされていますが、傷やニキビ跡みたいなところからできることもあります。

小さければ自然に消えてしまうこともありますが、野球のボールくらい大きくなってしまったり、感染して赤くなり、痛みを伴うようになってしまうこともあります。そのため、ある程度の大きさの場合や時間経過で良くならない場合には、感染などを起こさせないために手術で袋ごと取り除くという治療が行われます。


② 粉瘤と判断する根拠は

一般診療の場面では、見た目や場所、大きさ、硬さ、可動性の有無など腫瘤の様子を評価することで、おそらく粉瘤だろうと判断します。

わかりにくい場合や状況によっては、超音波検査やCT・MRI検査など画像検査を行うこともあります。


③ 本当に手術で除去する必要があるか

手術適応については、皮膚科もしくは形成外科の先生に判断していただいているため、詳細はわかりかねる部分もありますが、ある程度の大きさや感染を起こしているなどがあれば手術が勧められると思います。

とても小さくて判断に悩む場合には、すぐに手術とはせず、ご相談者様のお子さんように、まずは少し経過をみて、大きくなってこないか、感染を起こしたりしないかなどの状況をみて手術の必要があるか判断します。

お子さんの状況で手術をどのくらい考えるべきか、というのはどうしてもしっかり診察してみなければわからないことではありますので、今お話されているように、定期的に評価をしていただくというのが大切だと思います。


回答としては、上記となります。

ご心配な状況かとは思いますが、適宜通院されている病院の先生とご相談いただければと思います。

ご参考になりましたら幸いです。


参考

・日本形成外科学会 粉瘤(アテローム) https://jsprs.or.jp/general/disease/shuyo/hifu_hika/funryu.html

・日本皮膚科学会 アテローム(粉瘤)

https://www.dermatol.or.jp/qa/qa17/index.html

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2023年09月16日 17時07分


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