指名:=Dr. NK=子どもの心の相談室 先生

負けへの耐性が全くない子供への対応

10歳未満女性

負ける事に対しての耐性が全くない5歳の子供への声掛けや対応方法を教えて下さい。

最近、幼稚園で椅子取りゲームをやっているようなのですが、負けるのがどうしても嫌だからと負けた子が行くスペースに最初から座って見ているだけだそうです。
(他にもそういった勝ち負けの事には参加しません)

共感する声掛けをしてみたり、負けることは悪くないよと話してみたり、色々声掛けをしてみますが、負けるのは辛いし泣いてしまうから嫌なんだと本人は言います。

家でカルタをしても負けそうになると自分ルールに変更したり、すごろくをしても負けたら怒って勝ちたかったと泣きます。
家では8割子供に勝たせて2割負けるようにして少しずつ耐性を付けてもらえないかなと思ってやってはいますが、こんなやり方でいいのか分かりません。

負ける事を極度に嫌う子への声の掛け方や接し方を教えて下さい。
宜しくお願い致します。

回答済み

小児科

【負けへの耐性がないお子さんへの対応】について、ご指名でご相談を頂き、ご相談ありがとうございます。


お子さんは自分で

・遊びに参加して負けた時の悔しさ

・遊びに参加せずに見ていること

を天秤にかけて、遊びに参加しないことを選んでいるのですね。


お母さんが、共感する声かけ・負けることは悪いことではないと、説明してきたからこそ、だとも思うのですが、お子さん自ら「負けるのは辛いし、泣いてしまうから嫌なんだ」とはっきり、そして素直に言葉にできていることも感じます。

負けず嫌いな性格も含めてですが、子供らしいお子さんなのだろうな、と思いますし、親御さんが大切に関わってきたのだろうなとも思います。


負けず嫌い自体が悪いことではなく、

負けず嫌いの性格が強すぎることで、

1.泣いてしまってお子さん自身(+親御さん)が苦しんでいること

2.遊びに参加できなくなる。

3.ルールを変えてしまうことで、他のお友達との間でトラブルになってしまうこと

が問題なのではないかと思います。

1.泣いてしまってお子さん自身(+親御さん)が苦しんでいること

に関しては、現在行われている対応で良いと思います。

親御さんから負けることが悪いことではないと伝えていると思いますし、実際に負けてしまった時にも親御さんに支えられている体験をしているので、少しずつ感情の波も小さくなっていくと思いますし、お子さんも体験を通して学んでいる途中です。

焦らず待ってあげてほしいなと思います。

2.遊びに参加できなくなる。

こちらについては、お子さんが自ら考えて行なっている行動なので、お子さんの意思に任せていいように思います。もちろん、大人から見れば「遊べばいいのに・遊んだ方が楽しいのに」と思いますし、それが事実の時もあると思いますが、お子さんの考えと行動を尊重してあげてください。大人が口を挟むことで少なからずバトルになってしまい、感情の波がより大きくなってしまうので、グッと堪えましょう。

そのまま放置するわけではなく、遊びに入らず外で待っている時にどんなことを思っていたのか、それだけ確認してあげてください。

お子さんも話すことで、自分がどうするべきなのか、自分で気がつくようになっていきます。


3.ルールを変えてしまうことで、他のお友達との間でトラブルになってしまうこと

文章にはこのような記載がありませんでしたので、現時点では問題は起きていないのだとおもいます。もし、今後トラブルになってしまうようでしたら、家で遊んでいるときにお子さんがルールを変えようとしたら遊ぶのはやめてください。ルールを変えてもいいと学習してしまうことを防ぐためです。

もしトラブルがすでに起きてしまっていたら、一緒に振り返って、答えは言わず、「どうしたら喧嘩しなくて済んだんだろうね」と聞いてあげてください。


負けず嫌いは決して悪いことではありません。

そしてお子さんは今もこれからも、自分の気持ちのコントロールができるようになっていくと思います。

それまでの間に、お伝えしたようなことを意識しながらお子さんと過ごすことで、お子さんの気持ちや行動が落ち着いていけたらな、と思って回答できればと思います。

参考になれば幸いです🍀


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2023年10月25日 12時33分


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【公認心理師】の資格も保有してます.

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