指名:エンゼル歯科 先生

1歳児の口腔機能の発達についてのご相談

10歳未満男性

1歳0ヶ月の子どもの口腔機能の発達についてご相談です。

歯の生えは遅めで9ヶ月で下の歯が2本が生え、1歳になり上の歯が少しだけ歯茎から出てきたところです。

1.まだコップで飲み物を飲むことが出来ません。親がコップを口元に当てるとこぼしながら一応飲めます。ただ自分でコップを持てないのと、飲むのに時間が掛かるため、いまだに哺乳瓶がメインです。
哺乳瓶の使用が長引くことで、歯並びがわるくなったり、口腔機能の発達に悪影響を及ぼしてしまいますか?

2.上の質問に少し関連します。ストロー飲みは、先にコップ飲みを習得してからのほうが良いと聞いたことあるので一度もさせたことありません。
ですが哺乳瓶を使い続けるくらいなら、ストロー飲みのほうがまだ良いでしょうか?またコップを飲みをマスターするコツがもしもありましたらお伺いできると幸いです。

3.0歳の頃は寝る前に哺乳瓶で粉ミルクを飲むのがルーティンでした。今は牛乳を飲ませ、その後歯磨きをしてます。歯磨きと言っても実質まだ下の歯2本なので、市販の純水を含んだ歯磨きシートで歯の表裏を拭くのみです。
歯磨きしてても、寝る前の牛乳は虫歯のリスクにつながりますか?また一日の終わりの歯のお手入れはこれでは不十分でしょうか。

ご質問が多くなりまして申し訳ありません、よろしくお願いいたします。

回答済み

歯科

ご質問ありがとうございます。

1.現在の年齢が1歳0か月、生えている歯が下の前歯2本と上の前歯が生え始めた段階ということですので、哺乳瓶や母乳による授乳はまだまだ栄養的にも必要な時期だと思います。

哺乳瓶のメーカー、タイプ(乳首部分の材質や形状等)と将来の歯ならびに関してはいろいろな研究や提言があるのですが、一般論としては極端な長期使用や頻回使用でなければ1歳6か月頃までなら歯ならびや口腔機能へのマイナス面はないと思います。

2.東京歯科大学千葉病院とコンビ株式会社の研究者の先生方が2009~2010年に発表された一連の「乳幼児の水分摂取機能発達に関する研究」ではスプーン、コップによるすすり飲みを習得した上でストローを活用するのが望ましいとしています。この研究ではスプーンAで初期食を口唇捕捉できた、スプーンBで水分を一口すすり飲みできた 、スプーンCで一口すすり飲みできた、スプーンCで連続飲みできた、コップで水分を一口すすり飲みできた、コップで連続飲みできた、スパウトマグで飲めた、ストローで飲めた(途中略しています)というような発達段階についての観察をおこなっており、スプーンABCはおそらくコンビ社の製品で「コップスプーン」なども含まれるものと思います。ダイレクトにコップでなく、このような各種類、大きさのスプーン等を活用して段階的にすすり飲みを練習してコップに至るという方法もあるかと思います。哺乳瓶の使用による水分補給と、上記したスプーンからコップさらにストローという水分摂取の練習は切り離して考えて良いのではないでしょうか。

3.牛乳は絶対安全ではありませんが短時間で飲み終わるなら問題なく、歯の手入れは歯みがきシートで今は良いと思います。上下の歯が6~8本ほどになったら歯ブラシ使用開始が良いと考えています。日本口腔衛生学会など4歯科学会は、歯が生えてから2歳までは1000ppmの歯みがき剤を米粒程度の量で、就寝前を含めて1日2回使用することを推奨しています。「フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」を検索してみてください。

小児口腔機能発達不全症が2018年に歯科の保険適用になって以来、ネット上に小児の口腔機能関連の情報があふれるようになり、それを読んで心配になる保護者も増えたように思います。ネット上の情報(この回答もそうなのですが・・・)に頼り過ぎるよりも、お住まいの市町村の保健センターや子育て関連部門に電話してみるなどして、歯科衛生士、保健師、栄養士等の専門職の方々に実際にお子さんを前にしてのアドバイスをいただく方法もあるのではないかなと思います。

2

2024年06月07日 22時23分


参考になりましたか?
ハートを贈りエンゼル歯科先生を
サポートしよう!

神奈川県平塚市で小児歯科専門の歯科医院を開業しております。
低年齢児の重度むし歯の治療や予防処置に積極的に取り組んでいます。
お子さんのむし歯やお口のことでお困りの方はぜひご相談ください。
https://angel-dc.com/sp/

相談一覧