こどもと感染症について

10歳未満女性

7ヶ月のこどもを育てています。
お聞きしたいことは「ある程度風邪や感染症にかかりながら成長した方が良いのか」ということです。
我が家は出不精なこともあり、この7ヶ月間こどもを連れてほとんど出かけていません。支援センター等も、コロナや手足口病を初めとする感染症が流行っているため行ったことがありません。また、地域に友人もいないためこども同士を遊ばせたりすることもありません。わたしとしても家にいることが1番落ち着くため、わざわざ出かけようとならない性格です。
様々な感染症が流行っているので、ある程度ワクチン接種が完了して大きくなってから支援センター等に遊びに行ってみようか、と考えています。また、幼稚園に入れる予定です。
そうすると、他人との交流がないため感染症にかかる機会もグッと減るかと思います。実際、こどもは生まれて今まで発熱したこともなく、感染症等にかかったこともありません。
このような場合、支援センターに行き始めたり幼稚園に行き始めたら何かしらの感染症をもらってくることになるかと思いますが、もっと幼い頃から感染症等にかかってきた場合と何か違いが生じるのでしょうか。
かかって良い感染症はないと考えておりますが、基本的に家の中にいてそういうものに触れずに成長していくことは大丈夫か(身体の抵抗力に関わってこないのか)とふと不安になる自分がいます。
また、「1歳半までは生涯で1番抵抗力が低い」と聞いたこともあり、最低限そこまでは支援センター等に行くことは控えたいなと思っていますが、この判断が良いのかどうかも自信がありません。
お答えいただけますとうれしいです。

回答済み

小児科

こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。

「現在7ヶ月の子を育てているが、支援センターを含めてほとんど出掛けることがないため、今まで一度も熱を出したことなどはない。ある程度ワクチンが完了してから支援センターに行ったり、幼稚園に入れられるようにしていこうと考えているが、全く感染症にかからずに過ごすことは問題はないか。」というご相談ですね。


ご指摘いただいているように「かかって良い感染症はない」というのは一つの理論ではありますし、なるべくお子さんには元気でいてほしいと思われるお気持ちはよくわかります。


現在は7ヶ月ということですので、一般的にはご兄弟がおられるお子さんや保育園にいかれているお子さん以外では、感染症にかかったことがあるお子さんの方が少ないくらいの月齢かと思います(コロナなどはご家族から感染するパターンも少なくありませんが)。また、社会性という意味でもまだそれほど広がってはいないため、お家の中で安全に過ごしていること自体は特別問題はないかと思います。


「感染症」という意味では、幼稚園に入園する3-4歳くらいまではほとんど風邪をひいたことがなかったお子さんであっても、乳児期から繰り返し色々な風邪をひいているお子さんであっても、大人になったタイミングの免疫などには大きな違いはありません。

ただ、いずれのパターンであっても集団生活を始めてから半年から1年程度はかなり風邪をひきやすい時期を経験することが多いため、風邪を繰り返す年齢が違ってくるというのが一般的な見立てかと思います(もちろん個人差もあります)。

RSウイルスなど一部の感染症は低年齢時期にかかるほど重症化しやすいものもあるため、少し年齢が上がってから風邪をひくくらいの方が安心という方もおりますし、年齢が上がってくると服薬が難しかったり、お休みが多いと登園になかなか慣れず、お友達作りに苦戦するなどの悩ましい問題もあることは事実です。

保育園を利用するかどうかは家庭環境によるところが大きいものではありますが、低年齢からの集団生活と3-4歳からの集団生活ではどちらも良い点、悪い点があるため、ご家族の状況で判断していただいて良いかと思います。


なお、1歳半までは一番抵抗力が弱いというのは、おそらく生後6ヶ月から1歳半くらいまでがお母さんからの移行抗体がなくなってしまい、予防接種もまだ不十分なため抵抗力が弱いというところが大きいと思います。やはり一定の感染対策は必要ですが、絶対に感染してはいけないというわけではないというのも事実です。


感染症という視点では、上記が回答ではありますが、これからの月齢では感染症以外でも注意点があります。1歳前後くらいになると徐々に社会性がついてくる月齢・年齢になってきますので、ご家族以外の人との関わりであったり、他の人が生活している社会を目で見るような経験は少しずつしていくことが望ましいとは思います。

支援センターや地域の保健師さんに少し相談していただき、感染症があまり流行っていない時期から短時間から少し行ってみるなど生活面でバランスを取っていくことも大切です。


また、日光を浴びなすぎることはビタミンD欠乏症の原因にもなるため、気候的に難しいところではありますが、一定の外出というのは健康面では必要性が高いことも事実です(大人にとっても多少の紫外線を浴びることは大切です)。


上記のため、感染対策としては急いで感染する機会を作る必要はありませんが、少しずつバランスをとりながら、可能な範囲で他のお子さんや地域の支援者の方々と触れる機会を作っていくことをお勧めします。悩ましいようでしたら、検診などの場でかかりつけの先生や看護師に相談していただいても良いかなと思います。


回答としては上記となります。

ご参考になりましたら幸いです。

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2024年07月30日 00時09分


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