生肉のドリップの感染性について
10歳未満男性
現在生後1ヶ月の男児と2歳の女児がおります。
先ほど、夫が生肉の入ったトレイをシンクで洗剤などつけずに水洗いし、それをゴミ箱に捨てたと聞きました。水洗いによりシンク全体が汚染されるとネットに記載があり、かつ濡れたトレイをゴミ箱に入れる過程で床に滴が滴ったのではないかと懸念しています。
気づいた頃には夫は布団の上含む家中を歩き回っており、今から消毒することも難しく、子供への影響を心配しています。
そこで、布製品およびフローリングに付いた菌がどの程度持続するのか、お伺いできますでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。
回答済み
こんにちは。ご相談いただき、ありがとうございます。
「生肉の入ったトレイを水洗いのみでゴミ箱に捨ててしまったため、シンクや床が汚染されてしまった可能性がある。また、そのまま家中を歩いていたため布製品やフローリングに菌が広がってしまってはいないか心配。」というご相談ですね。
確かに生肉にはカンピロバクターや腸管出血性大腸菌など食中毒の原因になりうる菌が付着している可能性があります。十分に洗浄できていない場合に接触感染で子どもたちに感染してしまうことも0とはいいきれないため、ご心配になられるお気持ちもよくわかります。
布製品やフローリングに付着した菌は、環境条件によってかなり幅がありますが、数時間から数日間にわたって生存している可能性があります。実際に感染するには「菌が特に多い場所を直接舐めてしまった」、「たくさん触った手を口にいれた」などがリスクとはなり、お子さんはそこら中を触ってしまうためご不安になってしまうかもしれません。ただ、本当に環境に残ってしまっただけの菌から感染してしまうというのは一般的には多くはありません。汚れや菌を探せば多少見つかるかもしれませんが、そのわずかな菌で感染が成立することはあまりないというイメージです。
そのため、リスクを否定はできないといいつつもフローリング全体を消毒するなどはあまり必要なく、一般的な清掃に加えて、濡れた痕跡があるなど気になる場所はアルコール消毒、布製品は必要に応じて洗濯をしておくくらいが無難なところではないかと思います。
生肉関連で洗浄不十分だった場合に感染リスクが高いのは、調理器具や手指の汚染です。生肉を洗浄した際、ご指摘のようにシンク全体に飛び散ってしまうことで、シンクの周囲にあったまな板や包丁などが汚染されてしまうことは少なくありません。また、周辺に加熱せずに食べる野菜などがあった場合には、そこから感染を起こしてしまうということもあります。
そのため、まずはシンクとシンクの周囲で飛び散ってしまった可能性のあるところを重点的に洗浄していただき、並行して手洗いを十分に行っていただくというのが感染対策としては重要だと思います。
旦那さまにも生肉は食中毒のリスクが比較的高い食べ物であり、特に小さなお子さんがいるご家庭では十分に加熱すること、その後もしっかり洗浄することが大切だとぜひ情報を共有していただければと思います（意外とそこまでリスクがあると理解されていない大人の方は珍しくありません）。参考までに厚生労働省のパンフレットを添付させていただきます。
https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/point0709.pdf
回答としては上記となります。
実際には現在の状況での感染リスクはそこまで高くはないという印象ではあり、今後体調を崩さないでくれると良いなと思いますが、もし腹痛や嘔吐、下痢、血便、発熱などの体調不良を数日以内に起こしてしまった場合には、生肉のエキスに触れてしまった可能性があることを担当医師にお伝えいただければ幸いです。
お大事になさってください。
2024年09月06日 18時19分
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