指名:どっと@小児科医 先生

熱性痙攣について

10歳未満男性

現在2歳4ヶ月の男の子がいます。
1歳半のとき、インフルエンザの予防接種を受けた翌日、39度の発熱があり、坐薬を入れたところ、30秒くらい目の焦点が合わずに体も固まってる状態が続きました。
夜間だったので救急相談に電話したところ、
熱性痙攣ではなく、熱せん妄かも?とのことで、はっきり熱性痙攣と判断できず、救急で受診もしませんでした。
その後は状態もよく、現在まで熱が出ても同じ状態になることはありませんでした。
それから約1年後の本日、39度まで発熱がした際に斜め上を向いて硬直し、唇も青紫になり、
収まったあとも呼びかけに対する反応が薄かったので、救急車で受診しました。
今回は熱性痙攣だろうとのことで、1歳半の時のこともあったのでダイアップを処方されました。
今になって、1歳半の時のことも熱性痙攣だったのではないかと思い、すぐ受診しなかったことに不安になっています。
今回ダイアップを処方されましたが、これから年齢が落ち着くまでは熱が出る度に坐薬を入れた方がいいのでしょうか。何度も入れることで副作用も心配です。
また、熱性痙攣自体には後遺症も少ないとは思うのですが、何度も繰り返すことで影響はないのでしょうか。
痙攣後、意識がはっきりしていれば心配も少ないでしょうか。

回答済み

小児科

こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。 熱性けいれんについてのご相談ですね。 まず、1歳半の頃のエピソードですが、個人的な印象としてはやはり熱せん妄の方が可能性は高いのかなと思います。 受診をしたほうがよかったかどうかということですが、30秒ほどで落ち着いたようでしたら受診する必要はなかったと感じます。 熱性けいれんは、脳がまだ未熟な段階で熱が上がったときに変なスイッチが入ってしまい、けいれんしてしまうというようなものです。 これは病気というより、成長の段階で一定数に起こるもののため、たいていの場合はあまり病的なものとは扱っていません。 問題がある熱性けいれんは、1回のけいれんがなかなか止まらない(5〜15分以上)、短時間で何回も繰り返す場合などです。この場合は熱性けいれんというよりも、ウイルス感染による脳炎/脳症を疑って検査などの対応が必要になります。 今回は、明らかな熱性けいれんだったようですね。ダイアップ座薬は確かにけいれんを予防する効果が認められていますが、少し眠くなってしまうなどの副作用があることも事実です。実際に大きな問題になることはあまりありませんが、人によって副作用の差もあるので、今は以前ほど頻繁には使用されません。 お子さんの状況からも、近年の一般的な対応としては予防座薬を継続的に使用する適応にはなっていない印象があります(現在予防座薬の使用には止まらないけいれんや、短時間に繰り返すけいれん、12か月未満で繰り返しているなどの基準があります)。もちろん基準は満たさずとも環境や流行状況など様々な理由であえて予防座薬を処方することはあります。しかし、いつまで使用するべきか、副作用などの心配もあるようでしたら、やはり改めて適応についてもかかりつけの先生とご相談いただくことをおすすめします。 なお、実際に予防的に使用する場合は、1〜2年間熱性けいれんがなかった段階で止めることが多いですが、もう少し短期間な方も、5歳頃まで続ける方もいます。 また、けいれんを繰り返してしまうことに問題はないかということですが、いわゆる熱性けいれんであれば5〜6回などあっても、あまり問題はないかと思います。ただ、一部の方はもともとけいれんしやすい素因(てんかんなど)があることもあります。 熱がないときにもけいれんする場合や発達の遅れなどを伴う場合などは、総合病院などで相談が必要になります。 上記となります。 熱性けいれんはご家族からするとかなり衝撃的なことかと思いますが、1クラスに1〜3人はいるくらいよく見られるものです。 今後は起こらないのが、もちろんありがたいとは思いますが、もし起こった場合は冷静に対応できるよう「教えてドクター」など無料のアプリなどを参考にしてみていただけると安心かと思います。

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2022年10月19日 00時22分


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小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。

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