骨盤位女児の整形外科受診

10歳未満女性

現在10ヶ月の娘についてです。
骨盤位で帝王切開で出産しました。
向きぐせとかは多少あるものの、股関節で特に気になる症状はなく、小児科健診でも異常を指摘されていませんでした。
しかし最近小児整形外科の股関節健診への案内を見て、骨盤位女児なので整形外科も受診した方がいいのかなと思いました。
地方でもあり、小児整形外科学会のホームページに掲載されている健診施設は近くにありませんでした。隣町には複数あるものの、Googleの口コミは中々に悪く、また赤ちゃんを連れて長旅するのも負担だったので、近くの健診施設には掲載されていない、そこそこ評判のいい整形外科を受診しました。

そこでは小児科の健診よりは念入りに股関節周りの触診をしてくださり、特に問題ないので、また歩き方がおかしいとかあったら来てと言うお話でした。
そこで一度安心したのですが、新潟大学小児科のInstagramでは、超音波検査をする必要があると目にしました。

整形外科の受診では触診のみで超音波検査はしなかったですし、やはり掲載されている健診施設を受診するべきなのかなと悩んでいます。
ちなみにですが、受診したクリニックでは、直接言われなかったですし嫌な顔などはされませんでしたが、「気になる症状ないのになんで来たの?心配性な母親だな」という雰囲気は伝わってきました。患者も高齢者ばかりだったので小児整形の事はあまりお詳しくない先生だったのかな?と思ったり…(クリニックのホームページからは専門医、所属学会等は記載なく不明)

何かしらアドバイス頂けると幸いです。
何卒宜しくお願い申し上げます。

こんにちは。ご相談いただき、ありがとうございます。 発育性股関節形成不全(以前は先天性股関節脱臼と呼ばれていました)に関するご相談ですね。 ご指摘いただいているように、① 股関節、② 女児という項目が満たされている場合、日本整形外科学会・日本小児整形外科学会を中心とした指針の中で、二次検診(整形外科での股関節評価)が望ましいとされています。 整形外科での評価としては、十分な視診・触診をもととして、股関節の超音波検査やレントゲン写真による客観的な評価も合わせて行われていることが多いと思います。これは、十分に経験のある整形外科の医師であれば見逃しは少ないとしても、近年患者数が非常に少ないため経験がない医師も多い中で、見逃しを限りなく0にするためにしっかりと評価されているということだと思います(もちろん熟練の医師でも見逃す可能性は0ではないため、やはり客観的な評価は必要だとは考えています)。 今回のご相談者さんのお子さんについてですが、今までに視診や触診では特に異常の指摘はなく、現在までの運動発達など(つかまり立ちを獲得されているころでしょうか?)に明らかな異常がないという経過から超音波検査やレントゲン写真までは不要だろうという判断かもしれません。 ただ、股関節のスクリーニング自体は多くの医療機関で行っているというよりも、産科施設や乳児検診を行っている施設から直接〇〇医院を受診して下さいと指導していることが多いという印象があります。そのため、今回受診された医療機関があまり対応していなかったということも否定はできないかと思います。 現時点でどこまで評価をするべきかというのは悩ましい問題かと思いますが、やはり超音波検査までしてもらいたいなというお気持ちがあるようでしたら、一度かかりつけの小児科の先生に近隣で股関節の評価をしてくれている医療機関はどこか確認していただいても良いかと思います。超音波検査自体は、被爆もなく安全で負担の少ない検査のため、ご心配があれば受けていただいても良いかと思います。 上記となります。 ご参考になりましたら幸いです。

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2022年12月12日 13時42分


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小児科専門医です。専門はアレルギーですが、小児に関することは幅広く診療しています。何かしらお力になれれば幸いです。
ご心配の事とお察しします。受診された整形外科ではきちんと診察してもらったとの事で、異常がある危険性は少ないと判断されたものと思います。 ただ、股関節の超音波検査は推奨されているものの、出来る先生は少なく、小児整形外科学会のホームページに載っている施設でも検査できるかどうかは確実ではありません。 文章からはレントゲン写真を撮ったか分かりませんでしたが、10ヶ月であればレントゲンで診断可能です。超音波と違い、レントゲンは整形外科専門医であれば診断出来るため、もしレントゲン撮影を受けていないのであれば、もう一度受診してみると、安心できるのではないでしょうか。

3

2022年12月13日 12時45分


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整形外科専門医、骨軟部腫瘍認定医、がん治療認定医。できもの、がんの骨転移、多発性骨髄腫の骨病変が得意です。

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