相談詳細

指名:音良林太郎@耳鼻咽喉科 MD, PhD 先生

起床時、就寝時のめまいについて

10歳未満女性

7歳の娘に「最近、朝目覚めた瞬間から立ち上がるまでと寝ようと布団に入ろうとベッドに腰掛けてから寝転がるまでの間だけお部屋がグルグル回るの」と言われました。 どの科にかかったほうがいいでしょうか? ※耳鼻咽喉科は地域的に本当に少なくて一番近いクリニックは新患を受け付けておらず、他は遠いです。 また小児科は専門外でしょうか?

ご質問ありがとうございます。お子様が、「朝目覚めて立ち上がるまで」と「ベッドに腰掛けてからよこになるまで」、回転するようなめまいを感じるということですね。結論から申し上げますと、まずは小児科、その後小児科の先生の指示で耳鼻咽喉科の受診をしていただく、ということをおすすめいたします。 まず、小児のめまいというのは診断が非常に難しいです。これは、「めまい」という言葉自体が広く様々な病気を含んでいることや、小児ならではの表現の曖昧さ、検査の難しさなどに原因があります。様々な報告がありますが、成人では三半規管の異常に伴うめまいが半数以上を占めるのに対し、小児では立ちくらみ・自律神経失調に伴うものが最も多く、ついで片頭痛に伴うめまいが多いと言われており、三半規管を原因としためまいは頻度が低いです[1, 2]。また、中枢性のめまいとして、てんかんによるめまいもあります。小児のめまいの診断をつけるためには、小児科と耳鼻科が共同して検査・診断を行っていく必要があるのです。 上の文章を見ると少し怖く感じるかもしれませんが、小児のめまいはそのほとんどが成長とともに徐々に落ち着いていくことが知られています。私自身は総合病院勤務で、小児のめまい患者さんを診察することもありますが、病院を受診する小児の患者さんはめまい症状によって日常生活などに何らかの問題を感じている方がほとんどです。ですから、受診するかどうかについてはめまいによってなにか困ることを感じているかどうかを基準に判断するべきでしょう。是非お子様ご本人と「めまいがすることでなにか困ることはあるか」についてお話してみてください。もしあまり困っていないのであれば、まずは様子を見ていただくのも一つの方法であると思います。 もし受診する場合、まずは小児科で立ちくらみ・自律神経失調(医学的には起立性調節障害といいます)とてんかんについての検査を行うことになるでしょう。起立性調節障害の検査は血圧の測定、てんかんについてはまずは問診、その後必要があれば脳波の検査などを計画します。こちらで診断がつかなかった場合、耳鼻咽喉科で三半規管の検査を行うことになるでしょう。 余談ですが、成人でよく発症する ・良性発作性頭位めまい症 という病気があります。これは三半規管の異常から起こるもので、体を動かしたときだけめまいがでるものです。小児ではほとんど起こりません。 小児で「めまい」と検索するとよくでてくる ・良性発作性めまい症 という病気があります。こちらは片頭痛に関連しためまいと考えられています。名前こそ似通っているものの、上記の2つの病気は全く別物であることを申し上げておきます。 以上回答させていただきます。この回答がお役に立てば光栄です。またわからない事があればいつでもご相談下さい。 参考文献: 1.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirin1925/100/6/100_6_506/_pdf 2.https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/49/4/49_237/_pdf

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2023年01月13日 17時22分


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耳鼻咽喉科専門医•指導医の音良林太郎@耳鼻咽喉科です。みみ、はな、のどの病気や、首の腫瘍など、気になることはなんでもご相談下さい。専門は耳科、聴覚ですが、めまい、鼻、頭頸部腫瘍、甲状腺なども扱います。

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