相談詳細
指名:相川晴(HAL) 先生
新型コロナワクチン接種について
10歳未満その他
回答済み
ご質問ありがとうございます。 4歳と0歳のお子さんが昨年7月末に新型コロナウイルスに1度罹患済み、これからワクチン接種しようか悩んでいるが、今からスタートすると3月末までに3回目まで接種できないけれど……というご質問ですね。 一つ一つ回答していきます。 ①2回接種だけでも意味はあるのか あると考えています。 というのも、試験では2回接種でも実は抗体はそれなりに上がっていて、特に6ヶ月〜1歳未満は十分なくらい上がっています(16〜25歳と比較しています) ただ、2〜4歳は2回接種では十分な免疫とは言えないので、3回接種になりました(これなら6ヶ月〜1歳も2〜4歳もどちらも十分な免疫ができている) https://www.pmda.go.jp/drugs/2022/P20220926003/672212000_30400AMX00438_A100_2.pdf ですので、2回だと効果が全くないわけではなく、それなりにある、やらないよりやった方がよかろうと私は考えています。もちろん3回接種がセットなので、今後可能なら3回目まで、というのが基本になります。 ②同じ状況(1度罹患済み)でも先生なら接種するか 接種します。 というのも、感染から数ヶ月は再感染リスクは下がりますが、もう半年ほど時間が経っているので、もう油断ができなくなっています。 今後の再感染のリスクを考えた場合、自然に感染するよりもワクチン接種の方が血中の抗体価が高くなることと、いろいろな変異に対する抗体の産生も報告されていること、感染+ワクチン接種による免疫は、感染のみ、もしくはワクチンのみよりもより強固な免疫になること……などなどを考えますと、よし、前に感染もしているし、ワクチンもうって今後の感染を防ぎたい、と私なら考えます。 https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0028.html 接種による中長期的な影響については、否定もできないし肯定もできない状況です。なぜなら、未来は誰にもわからないからです。 ワクチンの中長期的な影響が「ない」とは私は考えておりません。あるかもしれません。ただ、ワクチンを接種して起こる中長期的な影響というのは、おそらく新型コロナウイルスに感染した場合にも同様に起こります。しかも、大抵の場合、ウイルスに直接感染した場合の方が、ウイルスが身体中で暴れ回りますので、中長期的な影響が大きく起こるのはウイルスに直接感染した場合、になることが予想されます。 例えばコロナ後遺症(ワクチンではなく、直接感染して起こる後遺症)について、5-19歳のデータを解析したものがありますが、感染時に重症だった(3.60倍)、ワクチンを接種していなかった(2.44倍)というのがリスクとしてあげられています。 https://journals.lww.com/pidj/Fulltext/9900/Comparison_of_Persistent_Symptoms_Following.151.aspx 体の中でウイルスが暴れ回ると、後遺症も出やすい。それはワクチンをうってない場合にやっぱり多い。という印象です。 できるだけ体の中でウイルスを好き勝手暴れさせず、症状を軽く済ませる、また感染自体を防ぐことが、この後遺症まで起こす厄介なウイルスとの戦い方なのかなあと思います。 そういったことを考えると、私としては過去に感染していても、今後の感染リスクを減らすため、また感染しても症状を軽く済ませるために、ひとまず2回でもワクチン接種をしておく意味はあるように思います。(4月以降も現在の接種体制が続くといいのですが……) ただ、メリットデメリットを感じるのは人によって違うと思いますし、上記は私の考えになります。 ただ、4月以降がわからなさすぎて、見送ることをあまり勧められず申し訳ありません。ゆっくりとはあまり言えないのですが、しっかり考えられてみてくださいね。 長くなりました、すみません。少しでも何かの参考になれば幸いです。
いつも参考にさせていただいてます。ありがとうございます。、
2023年02月01日 20時30分
編集済み
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