専門医制度と医師の選び方について

20代その他

こんにちは。いつもtwitterでそれぞれの医師の方をフォローして、情報発信を参考にさせていただいてます。ありがとうございます。

私はこの数年でむし歯治療の歯医者を探す際に、歯科保存学会に所属して、認定を受けている医師を選んだ方がいいという情報を知って、学会に所属している医師の中から選んで治療してもらいました。

今後、一度治療した歯について、処置した医師から、これ以上痛みがある場合は根管治療が必要と言われました。そこの医院では自費の根管治療を行っており、自費の方が予後がいいから勧められるという説明を受け、その歯の治療は保留しています。

根管治療に関しては、素人が調べた程度だと、歯内療法学会と、顕微鏡学会が専門の学会ということまでわかりました。ですが、顕微鏡学会は、日本歯科医学会と、日本歯科医学会連合には名前がなく、正式な学会なのかどうかよくわかりませんでした。

私が相談した医師は、歯科保存学の認定医ではありましたが、歯内療法学会または顕微鏡歯科学会の認定制度はとってないようです。2つの学会に所属はしているようでした。

以下の3点について質問です。

・認定制度は患者を直接よく診る機会のある医師の感覚だと、どういうものなのか
・専門医にかかるのはどのくらい勧められるものなのか
・顕微鏡歯科学会も正式なものか?参考にしていいか?

学会について詳しくわからない場合でも、現場の先生の感覚として、患者はどのように専門医制度を認識していたらいいか知りたいです。ガイドラインに沿った治療をしている医師を選ぶという基準はトンデモ歯゛スターズで学ばせていただいたのですが、認定医制度については特に書かれていなかったと思います。

長くなりましたが、ご回答よろしくお願いいたします。

回答済み

歯科

ご質問ありがとうございます。 また、フォローに加え、トンデモ歯゛スターズの発信なども参考にして頂き、私は末席の身ではありますが、感謝申し上げます。 歯科医院・歯科医師選びは非常に難しいですよね。 まず、私の立場を明確にすると、私は認定医でも専門医でもありません。 最初にこれをお伝えするのは、それぞれの立ち位置によっておそらく大きく意見が変わることが予想されるからです。出来るだけ中立的立場でお伝えしようと考えていますが、完全な中立はおそらく不可能でしょう。マイナスの面だと考える事が出来ることもお伝えしますが、私は認定医・専門医を取得し、その知識・技術・経験を臨床に活かされている先生を尊敬していることも誤解なきようお伝えしておきます。 また各学会の認定医・専門医の取得難易度も、その学会の認定医・専門医を取得した方でないと分からないでしょう。 そのうえで、以下 3つの質問に対して順番に個人的見解を述べさせて頂きます。 【認定制度は患者を直接よく診る機会のある医師の感覚だと、どういうものなのか】 日本における認定医・専門医制度の問題として、 ①認定基準を各学会が独自に設定している ②専門医資格の名称を国民が見ても分からない ③現存する専門資格が十分ではない可能性 この辺りが課題に挙がってます。(※1) これに加えて、 ④資格取得後の”提供医療の質”の評価・管理の欠如 ⑤専門医と一般医との関係、専門医の立ち位置・報酬体系の整理が不十分 があると考えています。 ①、②に関しては2018年に創設された日本歯科専門医機構に期待しているところです。現状では2020年に5学会(歯科麻酔、歯周病、小児歯科、歯科放射線、歯科口腔外科)の認証がなされているようで、この5学会に関してはある程度の信頼性があると考えて良いと思います。 しかし④があるので、その5つの認定医・専門医の資格であっても、資格取得の時期にも少し注意を払ったほうが良いでしょうし、技術や知識があってもやる気がなければ、その知識や技術が患者に還元されることはないでしょうから、資格の有無が絶対的な基準には現状なり得ないという事は肝に銘じる必要があると思います。 また、今回の問題の「根の治療」に関しては、新たに創設される予定の5つの専門領域(歯科保存、補綴歯科、矯正歯科、歯科インプラントならびに総合歯科診療医・いずれも仮称)の1つである歯科保存専門医に期待が集まるところだと思いますが、まだ認証はされていない状況です。 ⑤について、少し説明すると、例えば米国において歯科専門医は一般歯科医や他の専門医と連携して、自身の専門分野の治療のみを担当します。 患者は一般歯科医の診察をまず受け、一般歯科医では対応できない問題が認められた場合に専門医へと紹介されることになります。またこの専門医紹介についてもガイドラインが作成されてます。それに対して日本では、患者は自分の意志で一般歯科医でも専門医でも医院を選んで行くことが可能です。一般歯科医から専門医への連携ももちろんありますが、基準などはない状態です。一概にどちらの制度が良いという話ではなく、保険制度の違いも背景にあり一長一短ありますが、現状として日本の場合、専門医と一般歯科医の関係のあり方については基準がないという事です。 この話が質問者さんの話にどう関わるかというと、一つの考え方として、今通われている歯科医院との関係が良好であるならば、根の治療として自費を勧められているという事ではありますが、もう一つの選択肢として難易度に併せて紹介してもらえる可能性というものを相談してみるのも一つかもしれません。 【専門医にかかるのはどのくらい勧められるものなのか】 先に述べたように5学会に関しては、ある程度推奨できるものの、絶対的な基準には出来ない。 他の学会も基本的には同じ。 ホームページ上に記載された認定医・専門医を参考に医院を選ぶと、自分が求める歯科医師に出会える確率が多少上がる程度に私は考えています。 しかしこの回答では、あまり参考にもならないと思いますので、さらに個人的認識をはさみ偏った見方になる可能性もありますが、お伝えします。 歯科医院の選び方は、以前トンデモ歯゛スターズのnoteの記事(※2)にしてますが、内容を集約すると、「誠実性の高さはホームページなどから分かるかも。それくらいしか最初の手がかりはなさそうです」という事です。 [広告のガイドラインに違反がないホームページ]×[認定医・専門医] であるならば、より確率があがるんじゃないでしょうか? 広告ガイドラインについてはnoteの記事にもリンクをいれてますが、『医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書』(※3)が分かりやすいです。 その医院のホームページだけでなく、Instagram等他の媒体での情報発信がある場合、そちらも広告ガイドラインに違反してないかチェックするとより良いと思います。 例えば、今回名前が出ている顕微鏡歯科学会の認定医・専門医をHP上に載せるためには、限定解除が必要です。限定解除については、小山貴芳さん@labcoat_jpの解説が分かりやすいと思います。(※4) 【顕微鏡歯科学会も正式なものか?参考にしていいか?】 根管治療にも使うマイクロスコープの普及と共に、よく耳にするようになった学会だという程度の認識で、実際に所属したこともなければ、学会に参加したこともないので「分からない」という返答になってしまいます。 長くなりましたが、なにかご参考になることがあれば幸いです。 ※1:https://jdsb.or.jp/pdf/202003_report_01.pdf ※2:https://note.com/moody_dent_info/n/n42c3b2e69e7c ※3:https://www.mhlw.go.jp/content/000808457.pdf ※4:https://labcoat.jp/medical-ad-before-after/

専門医制度について質問した者です。この度は大変丁寧なご回答をありがとうございました。

政治的に回答しにいく質問だったとお察しします。現在通院している医師に直接尋ねるよりも、ニュートラルな回答をいただけたので満足しています。ありがとうございました。

9

2023年02月01日 18時45分
編集済み


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はじめまして。
普段の診療は、むし歯治療、歯周病治療、審美修復、入れ歯、インプラント、矯正治療、ホワイトニングなどを扱っています。
お気軽にご相談下さい。
akina先生が非常に丁寧に回答されておりますので、補足程度にしていただければ幸いです。 ちなみに私は保存歯科学会・顕微鏡歯科学会に所属しております。 歯内療法学会につきましては退会してしまいましたので、現在は所属しておりません。 というわけで非常にバイアスのある回答になるかもしれませんがご了承ください。 ・認定制度は患者を直接よく診る機会のある医師の感覚だと、どういうものなのか まず、認定医・専門医とはそれについての知識を保証するものと考えていただいて差し支えがないかと思われます。 歯科診療の技術を担保するものではありませんので、持ってる=上手いというわけではないと思います。 あくまで「上手い人に当たる可能性が上がる」って感じです。 ・専門医にかかるのはどのくらい勧められるものなのか 上記した通り、100%上手い人に当たるという保証はありません。 ただ闇雲に探すよりも当たる可能性は上がるかな。 不安だったら専門医さんを頼るといいかもしれないな。 こんな感じで私は説明してます。 ・顕微鏡歯科学会も正式なものか?参考にしていいか? 正式というのが標榜可能な学会かどうかで言えば、標榜ができないものです。 ただ実際に所属している身としましては非常に活気あふれる楽しい学会ですね。 どこの学会でもそうでしょうが、実際に学会に参加する方々は全員一様に意欲が高く、私からすると雲の上のような方々が多く在籍されています。 また、懇親会ではみなさんざっくばらんに各種治療についての質問などが飛び交ってますね。 最近では拡大視野を用いての診療の重要性が認められてきたため所属人数・学会への参加人数は年々跳ね上がって行っていますので非常に勢いのある学会であると私は感じております。 参考にしていいかは今までと同様で、=上手いというわけではありませんが・・・ 実際に認定医を取得されている先生方の治療を私はよく知っていますが、私から見ても圧倒的に上手いですよ。 個人的に通院先を選ぶ、この点においては症例写真で見てもらうのが一番いいと思います。 こういうふうに治療されたいと感じる写真が出ている医院さんを探すのがベターかなと。 ただ1ケース2ケース程度では全く参考になりませんから、症例集のように大量の症例写真を出している医院さんの方が信頼度は上がるかと思われます。 以上、ほぼ完全に私の主観でお答えしました。 いい歯科医師と巡り合えるといいですね。

専門医制度について質問させていただ者です。この度はご回答ありがとうございました。

akina先生がニュートラルな回答に努めてくださったので、主観的な回答も聞くことができて参考になりました。正式な学会を標榜できない学会、がどういうことなのか気になりましたが、ありがとうございました

7

2023年02月02日 17時04分


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こんにちは。
北関東で小ぢんまりとした歯科医院の院長をしています。
専門医も認定医も持っていないのでわかる範囲での回答とさせていただきます。
22時くらいには寝ますのでそれまでは回答できると思いますヽ(゚∀゚)ノ パッ☆

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