寝起き後の手足が紫っぽくなっていることについて

10歳未満女性

3ヶ月のこどもを育てています。
【経緯】
本日、寝起き後の手足の色が紫っぽくなっていることに気づきました。
足を触ってみるとそこそこ冷たいながらも湿っていました。爪の辺りは他の部分よりも冷たかったです。
手は格子状の模様が浮き上がっていましたが、以前も同じような状態のことが何度かあったため気にしていませんでした。
室温は大人でちょうど良い温度にしており、暑すぎたり寒すぎたりはしていません。
ミルクを作って戻ってみると(約10分後)、完全に起きており、手足は普段の色に戻っていました。
【ご相談したいこと】
・寝起き後の手足が紫っぽくなっていることは、チアノーゼと関連はあるのでしょうか。下手に調べるとチアノーゼしか出てこず、余計不安になってしまいました。
・病気の可能性、受診の必要性はあるのでしょうか
・何か解決方法はあのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

回答済み

小児科

こんばんは。ご相談いただき、ありがとうございます。

「生後3か月の子の手足が寝起きのときに紫っぽくなっていた。足は冷たく、手は格子状の模様になっていたが、以前も同じようなことがあったため様子を見ていた。ミルクを作って10分くらい経ったらと普段の色に戻っていた。これはチアノーゼと関係があるのか、また受診は必要か。」というご相談ですね。


お子さんの肌の状態などをしっかり確認されていますね。日々様子を見ているからこそ、気になる様子も出てくると思います。


今回気になられた手足の先が紫色になる状態は、チアノーゼの一種の可能性が高いと思いますが、ご心配されているチアノーゼとは少し異なる「末梢性チアノーゼ」というものを考えます。


チアノーゼは血の色が紫色調に濃くなってしまう状況のことですが、一般的によく言われるチアノーゼは中枢性チアノーゼといって、酸素が足りなくなってしまった状態で起こります。

赤ちゃんでも中枢性チアノーゼを起こすことはありえることですが、今回のように寝起きに手足が少し冷たい状況で紫色になっているのは、末梢性チアノーゼといって末梢の循環が悪いために起こってしまっていることがほとんどです。末梢だけに起こる場合は、体の中の酸素の取り入れ具合には特に問題はなく、血管が広がってくれば自然に色が戻ってきます。

今回のように起きて10分くらいで良くなったというのは、末梢性チアノーゼを考えやすい状況だと感じます。


イメージとしては、プール開きのときにプールが寒すぎて一部の子の唇が真っ青になってしまうという状況とお考えください。


赤ちゃんは眠くなると体の体温を少し下げるために手足の先がぽかぽかしてきます(末梢の血管が広がって、末梢から熱を逃がしています)が、寝ている間には体の熱が逃げ過ぎないように特に少し寒いときには末梢の血管が閉まって、手足の先が冷たくなります。

これは大人でも多少は起こる自然の反応ですが、赤ちゃんの場合には特にわかりやすく変化が起こっています。また、赤ちゃんは血が濃いことが多いため、色調の変化が目立ちやすいです。


この末梢性チアノーゼは、ある程度成長してくるか、気温が上がってくることで起こらなくなってくることがほとんどですので、基本的には検査や治療は必要なく、経過をみていただければ良いものです。


ただ、同じような経過でも受診を検討した方が良い状況としては以下などを考えます。

・末梢性チアノーゼのようだが、起きてからしばらくしても治らない

・呼吸がはやくて、苦しそうにしている

・授乳やミルクの飲み具合が悪くなっている

・元気がない

・反応が鈍くなっている

このような場合には、一度受診していただき、状況を確認していただくことが必要です。


現状の症状への対策ですが、少し環境の温度を上げていただくことで起こりにくくなると思いますが、時期的にはそろそろ暖かくなるということもありますので、温度をしっかり上げないとと焦る必要はあまりありません。靴下や手袋なども基本的には使用する必要はないと考えます。


なお、今後も頻繁に起こってご心配な場合には、一度その様子をお写真などで保存していただき、かかりつけの先生とご相談いただければと思います。


回答としては上記となります。

ご参考になりましたら幸いです。

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2024年03月21日 22時51分


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